本機構のあらまし│医療の現場を救うために、生まれました。

日本メディカルセクレタリー機構の設立

 昨今、わが国の医療現場で特に問題視されているのは「医師・看護師の不足、偏在」だと言えるでしょう。長時間労働などによる過重労働、日進月歩する医療情報の収集・研究時間の不足、医療安全や患者満足度向上への努力など、さまざまな課題が山積しています。
 その解決に向けた対策の一つが、医療現場での医師・看護師など医療専門職の業務を分担し、医療専門職の業務負担の軽減をはかる動きです。具体的に言えば、「医療専門職でなければできない仕事」と、「各種証明書・連絡文書作成などの他の人材でもできる仕事」とを仕分けすることです。

 2008年、国の対策として、医師の事務業務を専門として行う「医師事務作業補助者(メディカルセクレタリー)」制度が導入されました。同時に、この制度を導入した医療機関に対する保険診療報酬加算が始まりました。さらに2010年には、加算対象の医療機関の要件緩和と加算額の引き上げが行われ、この制度の普及が加速されてきました。
 そもそも欧米の先進国においては、すでに1920年代にこの制度が登場しています。人材の養成も制度的に確立され、医療現場で完全に定着しています。これに比べれば、わが国の同職種の業務範囲、質的レベル面と、育成制度の後発性は否めません。

「医師事務作業補助者」に振り分け可能な業務 24% 2008年度の厚生労働科学特別研究事業である[病院勤務医等の勤務環境改善に関する研究]によると、医師が行っている業務の24%が「医師事務作業補助者(メディカルセクレタリー)」に振り分け可能であるとされ、この制度の普及、拡大が急がれています。
 そこでこの業務に対する社会の期待にこたえる気概と能力を持つ人材の教育の支援、質的水準の維持・向上を行う事業を行うべく、2010年7月、『日本メディカルセクレタリー機構』を設立いたしました。

機構概要・組織体制